スピリチャルでアートな日々、時々読書 NY編
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ゾクチェンの実践法:6つのLOKAS
2009年1月11日日曜日
ところで、マイケルのドリーム・ヨガ・ワークショップは二部構成になっていて、午前中から午後のはじめまではドリーム・ヨガ、その後は、6Lokasの浄化法の紹介でした。6Lokasの浄化法は、ゾクチェンの実践法の中でも、もっとも基本的な方法の一つなのですが、やってみると、かなり強力なので、簡単に紹介しておきたいと思います。
なお、いつものことで言わずもがなではありますが、この説明だけを読んでも実際の実践は出来ませんし、また、勝手に実践しても成果がないばかりか、下手をすると非常に危険なこともある点、くれぐれもご注意ください。
6 Lokasの浄化法
1.Tunでやるのと同じように呼吸による心身の浄化、ァ字の観想等を行う。
2.頭頂に白いA、喉に緑のSU、胸に青いNRI、腹に赤いTRI、秘所に灰色のPRE、足に茶色のDU字をそれぞれ観想する。Aは高慢を、SUは嫉妬を、NRIは激情を、TRIは無知を、PREはどん欲を、DUは憤怒をそれぞれ表す。
3.まず頭頂のA字に意識を集中する。
4.歌による浄化を行う。オーム・アー・フームのマントラを歌うようにゆっくりと3回唱える。
5.音による浄化を行う。オーム・アー・フームのマントラを今度は早口で繰り返し唱える。これにより、頭頂、喉、胸の3つのチャクラが活性化して光り輝き、その光によって頭頂のA字を浄化すると観想する。
6.呼吸による浄化を行う。オームで息を吐き、アーで息を吸い、フームで息を止める。これを繰り返すことで頭頂のA字を浄化する。
7.ついで、喉のSU字に意識を集中し、4から6を繰り返す。
8.このようにしてそれぞれを浄化して智恵に変容させていき、最終的に自身が金剛薩埵に変容したと観想する。
9.修習後、TUNと同様に供養を行う。
マイケルによると、各部位につき、10万回ずつマントラを唱えて、計60万回唱えると、浄化の成果を得られると言うことでした。毎日続けても良いけれど、出来れば、1〜2週間リトリートして集中的にやるとより効果的だとのこと。さっそく、ワークショップ参加者全員が実際にこの浄化法をやってみましたが、特に5の音による浄化の効果は強烈でした。うまく言葉で表現できませんが、3つのチャクラがマントラのバイブレーションに共鳴してエネルギーを放出し、全身に波動が満ちた状態になります。その上で、意識を身体の特定の部位に集中させることで、確実にその部分にある種字が浄化されていくのを感じることが出来ます。これを10万回やれば確かに何かが変容するだろうな、と思われる実践方法でした。
なお、ゾクチェン・コミュニティからは、6 Lokasの浄化法について幾つかのテキストが出版されています。しかし、残念ながら、それぞれのテキストの間に整合性はありません。あるものは、観想法中心の技法を紹介し、他のものはヤントラ・ヨガを組み合わせた技法を紹介したりしています。
おそらく、ニンマ派の体系の中でも、6 Lokasの浄化法と言うことで様々な技法が伝えられているのでしょう。このため、ナムカイ・ノルプ師も、伝授にあたって、その時々にもっとも説明しやすい方法を紹介されたと思われます。これが、テキスト間の混乱の原因になったと思われます。ただ、身体の6つの部位を浄化すること、各部位にはそれぞれ修行の障害となるカルマが割り当てられていること、は、どの伝授でも共通しているようです。要するに、修行を進めるにあたって、6つのLokasを浄化する必要があるけれど、浄化の方法自体は幾つもある、と言うことですね。このあたりはさすがゾクチェン・コミュニティだけあって、結構おおらかでした。
6 Lokasの浄化法テキスト。頭頂から足にかけて描かれているのが、AからDUまでの種字である。
ドリーム・ヨガ・ワークショップの講師マイケル・カッツ氏